Chrome→Thoriumと渡り歩いた末の結論。爆速の先にある「安定」と「快適」。Thorium信者がBraveに乗り換えて気づいた5つのこと
1. 爆速を求めた経過
これまで、Chromeベースの高速ブラウザ「Thorium」を2度にわたって紹介しました。
- 2024年5月の初回レビュー:「Chromeより8〜38%速い」という衝撃
- 2025年10月のM130レビュー:最新機能とプライバシー強化
「とにかく軽いブラウザ」、「Chromeの重さに耐えられない」。そんな思いでThoriumを使い続け、その圧倒的な軽快さが気に入ってました。
実際、体感でも「かなり軽快」と感じられるレベルで、Chrome信者だった私がメインブラウザを変えるほどのインパクトがありました。
しかし今、私のメインブラウザはBraveになっています。
Thoriumの速さが気に入っていた私が、なぜ乗り換えたのか。その理由を解説します。
2. なぜ、あんなに速いThoriumから乗り換えたのか?
Thoriumは確かに速い。ベンチマークの数字も体感も申し分ない。でも、日常使いで見えてきた壁がありました。
更新頻度とセキュリティの不安
Thoriumの最大の弱点は、Chromiumベースへの追従速度です。
M130のリリース時も開発者Alex Frick氏が「3か月以上かかった」と明言しています。フルタイムの仕事を持ちながらほぼ一人で開発しているため、セキュリティパッチの適用がどうしても遅れがちです。
公式でも「セキュリティアップデートが公式Chromeより遅れる場合がある」と正直に説明されています。速度を追求するあまり、セキュリティリスクを抱えることになっていないか。使えば使うほど、この不安が大きくなっていきました。
微細な不安定さ
大きなトラブルはないものの、特定のサイトでの挙動に違和感を覚えることがありました。
また、CPU最適化版の選択や設定のカスタマイズなど、「速さを引き出すための手間」が意外と手間もかかります。技術好きな人には楽しい作業ですが、毎日使うツールとしては少し煩雑です。
「速さ」の定義が変わった
使い続けるうちに、ある重要なことに気づきました。
「ページのレンダリング速度」よりも「広告やトラッカーを読み込まない速度」の方が、体感に圧倒的に影響する。
いくらブラウザエンジンが高速でも、広告やトラッキングのスクリプトを読み込んでいたら意味がない。むしろ、それらを最初から読み込まないブラウザの方が、結果的に速いのではないか。
この気づきが、Braveへの乗り換えを決断させました。
3. Braveに乗り換えて分かった「成功」のポイント
Thoriumを使っていたからこそ感じる、Braveの真価があります。
「広告ブロック=最速」という真実
Braveの最大の特徴は、標準で広告・トラッカーをブロックする仕組みが組み込まれていることです。拡張機能不要でインストールした瞬間から効果を発揮します。
実際に使ってみて、この差は歴然でした。
- ニュースサイトの表示が一瞬で完了
- YouTubeの広告が一切表示されない
- ページのスクロールが滑らか
Thoriumで広告を表示するより、Braveで広告を消す方が結果的にページ表示が速い。これは体感で明らかです。
ベンチマークの数値では測れない「実用速度」。これこそがBraveの真の強みです。
圧倒的な安定感
Braveの中身はChromiumそのものです。つまり、Chromeと完全に同じ互換性を持っています。
- Amazonプライムビデオも問題なく再生
※DRM(Google Widevine)のインストールが必要で、私はこれが嫌でThoriumで見てます - オンラインバンキングもスムーズに動作
- 仕事で使うWebツールも何も考えずに動く
Thoriumで時折感じた「動くかな?」という不安が、Braveでは一切ありません。
Chrome並みの安定性を保ちながら、広告ブロックによる高速化を実現している。これが理想的なバランスでした。
拡張機能の完全互換
Chromeウェブストアからそのまま拡張機能をインストールできます。ChromeやThoriumの設定を引き着いで、いらない拡張機能を削除して、そのまま使えます。
Thoriumでも同様でしたが、Braveはさらに一歩進んでいます。
ChromeからBraveへのインポートが驚くほど簡単。
- ブックマーク
- パスワード
- 閲覧履歴
- 拡張機能
- 設定
すべてが1分もかからず移行完了。Braveでは何も考えずに完了します。
「Googleにログインしない」という選択
私はBraveをあえてGoogleアカウントにログインせずに使っています。
メインのGoogleサービス(Gmail、カレンダー、ドライブ)はChromeかThoriuで利用し、それ以外の一般的なブラウジングはすべてBrave。この二刀流により、以下のメリットを得られました。
- プライバシーの保護(Googleに行動を追跡されない)
- Chromeは仕事用、Braveは調べ物用と明確に使い分け
- 広告ブロックの恩恵を最大限に享受
実際、Googleにログインしなくても困ることはほとんどありません。むしろ、トラッキングから解放された快適さを感じています。
セキュリティの安心感
BraveはChromiumの最新版に迅速に追従しています。セキュリティパッチもすぐに適用されるため、Thoriumで感じていた不安が完全に解消されました。
開発体制もしっかりしていて、JavaScriptを作ったブレンダン・アイクの会社が開発しています。個人プロジェクトではない安心感は、日常使いのブラウザとして重要なポイントです。
4. 実際の移行とおすすめ設定
Braveへの移行は簡単です。実際の手順を紹介します。
インポートが簡単:Chromeの設定を1分で引き継ぐ方法
- Braveをインストール(公式サイトから無料ダウンロード)
- 初回起動時に「Chromeからインポート」を選択
- 移行したい項目にチェック(すべて選択でOK)
- 「インポート」をクリック
たったこれだけで、Chromeの環境がそのままBraveに移行します。
ThoriumからChromeに一度戻してからBraveへ、という手順を踏んでも3分もかかりません。
これだけはやるべき設定
Braveの初期設定は優秀ですが、さらに快適にするための推奨設定があります。
1. Widevineの有効化(動画視聴のため)
Amazonプライムビデオなどの保護されたコンテンツを視聴するには、Widevineという技術が必要です。
※私はGmailやamazonビデオはThoriumで見るようにして使い分けてます
- 設定 → プライバシーとセキュリティ → サイトとシールド設定
- 「Google Widevine」を有効化
これで主要な動画配信サービスがすべて視聴可能になります。
2. メモリセーバーの活用
- 設定 → パフォーマンス → メモリセーバー
- 「メモリセーバーモード」をオン
使っていないタブのメモリを自動的に解放し、ブラウザの動作を軽くします。
3. Brave Shieldsの最適化
Braveの広告ブロック機能「Shields」は、サイトごとに細かく調整できます。
- アドレスバー右側のライオンアイコンをクリック
- 広告・トラッカーのブロックレベルを選択(通常は「標準」で十分)
- 特定のサイトで問題が起きた場合のみ「オフ」に
ほとんどのサイトで何も設定せずに快適に使えますが、稀に表示が崩れるサイトがあります。その場合のみShieldsを調整すればOKです。
※繰り返しますが、そういうサイトはChromeかThoriumで見るようにして、Braveは標準設定で使うのも良いと思います
筆者の使い分け術:二刀流のメリット
私は現在、以下のように使い分けています。
Chrome&Thorium(Googleログイン済み)
- Gmail
- Googleカレンダー、GoogleドライブなどGoogle関連の作業全般
- amazonプライムビデオ
Brave(ログインなし)
- 一般的なWebブラウジング
- 情報収集
- ニュース閲覧
- ネット通販
- YouTube(今のところ広告表示されません)
この使い分けで、仕事とプライベートを分離し、かつプライバシーも守られます。
両方のブラウザを同時に開いていても、メモリ使用量は以前のChrome単体時と変わりません。
5. 2026年のブラウザ選び
Thoriumは間違いなく素晴らしいブラウザです。「ロマン」と「特定用途」には最高の選択肢であり続けるでしょう。
- 純粋な速度を追求したい技術者
- カスタマイズを楽しみたい人
- 最新の実験的機能を試したい人
こうした方々にとって、Thoriumは依然として魅力です。
しかし、日常の生産性を更に向上したいなら、「速さ・安定・プライバシー」の3拍子が揃ったBraveが最強の着地点です。
Braveをおすすめする人
- Chromeの重さに不満がある
- 広告が邪魔
- プライバシーを重視
- 互換性や安定性は妥協したくない
- 面倒な設定なしで快適に使いたい
Thoriumをおすすめする人
- とにかく最速を追求したい
- 技術的なカスタマイズを楽しみたい
- セキュリティリスクを自己管理できる
- 新しいものが好き
私自身、Thoriumで感じた「本当の速さ」という答えが、Braveにありました。
爆速を求めた結果は、「広告を読み込まない」という、シンプルな答えでした。
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Brave公式サイト: https://brave.com/ja/